オンライン蔵見学-原料処理編2

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麹室2階

先程の蒸し上がった米がこの装置内へ送りこまれて来ます。

蒸米に麹菌をかけ、30度を目安に引き込みます。
米が固まらないように機械でほぐされ、25㎝ほどの厚さに広げられて麹菌の育成を待ちます。

日本酒は麹と酵母の二種類の菌の働きで醸されます。
麹は、でんぷんを糖に変える働きをし、
酵母はその糖分を分解してアルコールを精製します。

「一麹、二もと、三造り」という言葉が出来るほどに麹は重要です。
酒造りの8割は麹で決まるといっても過言ではありません。

米全体にまんべんなく麹菌がいきわたるように、決まった時間で米がかき混ぜられます。
麹室の中は温度と湿度が高く保たれており、麹の育成に最適な環境を作り出しています。

後ろの通路は宿直室になっており、造りの時期は蔵人が泊まり込みで麹の様子を見守ります。


麴室1階

一日かけて麹の育成を待った後に、一階にある盛棚へと麹米を移動させます。
盛棚は4段になっており、香りや触感などから判断して盛り込みの厚さを変えます。

引き込みを行う時、棚自体は4段あるが、3段分しか使わず、
麹の育成状況によって段を交代させることで均一な仕上がりの麹を目指します。
この棚の移動作業を当蔵では『仲仕事』としています。
入れ替えは約7時間ごとに行います。

麴菌が育ってくると栗のような甘い匂いが漂ってくるが、
適性の時期を過ぎるときのこ類のような匂いに変わってしまいます。


制御室

麴室の様子をデータ化して管理する部屋です。
機械化が進んでいますが、やはり大事なのは蔵人の感性や経験。
機械はあくまで人の手の補助という立ち位置で取り入れています。

実際の麹の様子を見て、湿度・温度・匂いなどを感じながら管理を行っています。